占いとふたご座の男
日本人なら大抵の人が各血液型についてなんらかのイメージを抱いていると思うが、スペイン人は自分の血液型を知らない人がたくさんいるので血液型占いなんてものが存在しない。
したがって、スペインでは病院以外の場所で血液型が話題に上がることがあまりないのだが、たまに血液型の話題になるとRh+かRh-かとそこまで詳しく聞かれたりする。
なぜかと言うと日本人の血液型の割合では1%にも満たないRh-の型がスペインでは驚くくらい存在するのだ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Blood_type_distribution_by_country
を参考に日本とスペインの割合だけ抜粋してみるとこうなる。
|
日本 |
スペイン |
A+ |
39.8% |
36% |
A- |
0.2% |
7% |
O+ |
29.9% |
35% |
O- |
0.15% |
9% |
B+ |
19.9% |
8% |
B- |
0.1% |
2% |
AB+ |
9.9% |
2.5% |
AB- |
0.05% |
0.5% |
なんと人口の18%にも当たる人がRh-なのだ!スペインに限らずRh-の血液はどうも欧米の白人に多いらしい。素朴な疑問だが、Rh+の人とRh-の人では性格が違ったりするのだろうか?
因みに、スペインに行って初めて知ったのだが、Rh-型の血液を持つ人が妊娠した場合、胎児がRh+型を持っていると色々な問題が発生するらしいので注意が必要のようだ。Rh-型の人があまり存在しない日本ではあまり話題にならない。
一度テレビでこの問題を解決できる特殊な抗体を持つ血液をオーストラリアのおじいちゃんが持っていて、60年間に輸血で200万人を救ったという感動秘話をやっていた。とても素晴らしいおじいちゃんである。
https://tabi-labo.com/151790/babies-alive-goldenarm
話は変わるが、スペインでもっともポピュラーな占いと言えば星座占いだろう。日本と同じように雑誌や新聞なんかにも12星座の占いが掲載されている。「何型?」とは聞かれなくても「何座?」とは聞かれるのである。
一度やたらとホロスコープ占星術に詳しいふたご座の男と出会ったことがある。
母性に溢れ家庭を大切にする星のもとに生まれたはずの私が婚期を逃し子供も産まずに一人で生きていることにその男はいたく興味を示し、生い立ちからスペインへ来るまでのいきさつなどを根掘り葉掘り聞いてきた。
しかし、生まれた時刻や生まれた場所などあらん限りの情報を私から摂取するとその男はあっとゆーまに私の前から姿をくらませたのである。
「なんとこんな例外もありました」的な番外編として私の情報は彼のホロスコープ占いに更新され私の役目は終わったようだ。
その後、私の持つ星の説明と普通のホロースコープ占星術よりもっと解読難儀ななんちゃら占星術のリンクが貼られているメールを一通頂いたが、難解すぎて何が言いたいのかまるで分らなかった。
私はそこまで占いを信じる女ではないが、この事件以来「ふたご座の男」が嫌いである。
そんな私でも昔は占いを信じていた。24歳で初めてお金を払って運勢を見てもらいに行った時「結婚は38歳」と断言された。24歳の娘にとって結婚が14年も先の事という占い結果は受け入れがたいものがあったので38歳より前に結婚したらどうなるのか?と詰め寄ってみたら「結婚してもいいけど、別れるんじゃないかな?でも38歳で運命の人と結婚できるから大丈夫だよ」と言い放たれた。ひょうひょうと言ってのける占い師の言葉をまんまと信じたわけではないが、31歳の時に見てもらった占い師にも「38歳で結婚」と言われたのでこれはもう間違いないと腹をくくりその上に胡坐をかいていた。
しかし運命の38歳という年齢を過ぎた今となっても私は結婚していない。
何事にも例外と言うものは起こりうるという事実を身をもって学んだ私ではあるが、今でも朝の星座占いが始まると一応自分の星座が出るまでチャンネルを変えられなかったりする。