スペインに惚れました

10年暮らした愛しのスペイン私の独断と偏見に満ちた西方見聞録

言霊

「ロト6当たらないかなぁ~」と、声に出して言ってみる。

「いや、絶対いつか当たる!」とも言ってみる。

言葉にすると現実になりそうな気がするので、とりあえず現実になって欲しいことは言ってみることにしている。

何故ならば、「言ってみるものだな」と思ったことが私の人生では意外と多いからだ。

 

特にスペインで暮らしていた頃はそんな事がよく起こった。

 

スペインで何か欲しいものがあったり、何か探している場合はとりあえずたくさんの人に「仕事を探している」とか「○が欲しい」と言いふらすべきである。そうすると、人づてに聞いた人から「○が欲しいんだって?」とか「どこどこで募集しているよ」などと教えてもらうことが出来る。

コネ社会のスペインでは人からの紹介で仕事をゲットすることも多い。私はこの方法でドライヤーから一人暮らしの物件、そして仕事まで手に入れた。

 

留学生時代、シェアハウスのドライヤーの風圧が気に入らず「風圧の強いドライヤー欲しいんだよね」と会話の授業中に発言したら数日後に「風圧の強いドライヤー欲しいんだって?」と帰国する人からドライヤーのお下がりをもらった。

まさにドライヤーを買いに行こうと思っていた日に棚から牡丹餅だ。

 

そしてその頃、そろそろ一人暮らしがしたいなと漠然と思っていたのだが、学生ビザで滞在している身分だとなかなか一人暮らしの物件を見つけることが難しい。基本的に賃貸契約は最低一年契約らしいが、半年後に自分がどこにいるのかわからない。

叶わぬ夢と知りつつも「一人暮らししたいんだよね~」とことあるごとに呟いていたある日、「一人暮らしの物件探しているんだって?」と他のクラスの人に声を掛けられた。なんでもその彼女は急に日本に帰国することになってしまったので、代わりに入居してくれる人を探しているというのだ。「とりあえず家を見てみる?」と言われついて行ってみると、なんてゆーことでしょう!それはそれは素敵な物件が私を待っていたのでありました!しかも家賃がその頃住んでいたシェアハウスより安い!これはもう即決するしかない!「ここに住みたい!」と宣言すると早速大家さんがやってきて「保証金として家賃の一か月分払ってくれる?そしたら契約書の彼女(前の住人)の名前をあなたの名前に変えるだけでオッケーよ!」とあっさり交渉成立。私が払った保証金は大家さんの手を素通りし、帰国する彼女への保証金返金へと当てられ全員ご満悦。

 

こんなことってあるだろうか?家を譲ってくれた彼女とはその時が初対面だった。人づてに私が家を探していることを聞いて尋ねてきてくれたのだ。

ただただ願っているだけでなく、言葉にして言ってみるとその言葉が風に乗り色々な人に行き届き、最終的に願いが叶うなんて素晴らしい!

 

考えてみると、スペインで引っ越した物件の半分以上は紹介物件だ。自力で一から探した物件の方が少ない。

こんな風に棚から牡丹餅式に願いが叶った経験があるとついつい次も次もと期待してしまう。

 

このブログを書きながらふと銀行の残高チェックをしてみたら、なんとネットで自動購入しているロト6の当せん金の入金を発見!

 

「振込 タカラクジトウセンキン 1000円」

 

う~ん・・・1000円かぁ。

 

これからは「ロト6で一等2億円が当たりたい!」と呟くことにすることに致します!